自動車販売業の診断事例

診断に至る背景
今回の支援対象者の課題は古くなったエアコンを更新することと、西日が当たるガラス製ショールームの外観を変えずに空調の効きを良くすることでした。
空調の更新には横浜市が新しく設けたグリーンリカバリー設備投資補助金 を使う事を検討されており、省エネ診断の受診が補助金申請の条件となっていたため、省エネお助け隊を利用する運びとなりました。

診断の結果空調負荷がエネルギー使用量の多くを占めていました

エネルギー使用量の月毎の推移をみると夏場と冬場が大きく、冬場がピークになっていました。このことからも外気温度の影響を受ける空調系統の影響が大きいことが証明されました。

対策としては古くなったエアコンを更新する、夏場の西日の影響を軽減するために遮熱フィルターをショールームのガラスに貼る、ショールームの奥の方に設置されている室内機の気流分布の改善余地を調べる、が考えられ以下の提案を行いました。

①エアコン更新時に室内機の位置の適正化をはかり、気流分布を改善して体感の快適性を改善する。
②冬場の暖房効率が悪くなるが、夏場の暑さを軽減することを優先して遮熱フィルターを貼る。


これらの対策を総合的に実施することにより、原油換算年間0.4kl相当の省エネとなり、コスト削減4.4万円/年となる試算を示しました。

補助金採択も受けることができました

補助金は対象経費が50万円以上のものに対し、補助対象経費の1/2が上限額200万円まで補助されます。エアコン更新はその条件に合致しましたので、診断書を添えて補助金申請し採択されました。
エアコンは既に導入されましたが遮熱フィルムは来夏前に貼ることを計画中とのことです。
また、修理工場で3台使用しているコンプレッサーの吐出圧を25%下げることにより、電力使用量が原油換算で0.66kl/年減少するというエアコン更新等よりも大きな省エネ効果をコストをかけることなく実現できる可能性があることが分かり、こちらも提案を行いました。支援対象者自身も気が付いていなかった部分での提案を行う事が出来ました。