障害者をケアする社会福祉法人様の診断
 
昨年診断のコスモス学園中沼ジョブセンターに引き続き隣接するコスモス学園中沼ケアセンターの診断を行ないました。
支援対象者様はご自分の設備使用状況を考えながら計画的に設備更新を補助金使用も考え計画されています。
この計画の裏付けや、予算計上のために省エネ診断の提案を参考にしながら計画立案を進められております。
一番の課題は旧くなった氷蓄熱式空調システムの更新です。

図1

氷蓄熱システム更新

図1で分かるように夏季夜間に氷を作り、それを昼間の冷房に使用することにより電気使用量の負荷分散を図るものです。
導入当時は夜間電気代が安かったこともあり、このシステムを使うところも多かったそうです。しかし、故障した時に修理が簡単でない、夜間の電力料金も上がってきていることにより通常の空冷エアコンへの更新を考えられています。
試算の結果、年間で原油換算2.06klの省エネになり、CO2削減にも4.17t寄与することが分かりました。既存の配管なども上手く利用できるので空冷システムへの交換を提案しました。
 

図2

他の提案

この施設は概ね良く管理されていますが、施設の性格上どうしても開放部が増えることがあり空調の効率的運用が求められています。そこで以下の提案を行いました。
①気流による空調負荷の低減(天井ファンを設置して空気を攪拌し効率を高める)
②省エネ窓ガラスの導入(大きな窓からの熱の出入りを防ぐ)
また、その他運用改善として
③照明の点灯管理(スイッチの配置図を付けることにより消灯を適切に行う)
④厨房の排気量の最適化(調理器具に連動せず排気が行われるので連動して排気が行われ
るようにする)
これらを全て行うと合計で原油換算1.29klの省エネになります。
一つ一つは小さい数字かもしれませんが、こまめに省エネを図ることが大切です。

本支援対象者の診断は、信用金庫業界独自のグリーン戦略として「しんきんグリーンプロジェクト」に取り組まれている信金中央金庫が、新たに本年度よりPF事業執行団体(一社)環境共創イニシアチブと連携をし、先ごろ行われたPF全体連絡会にて、小田原箱根商工会議所、エネ経会議、地元信用金庫の連携の好例として発表されましたので資料を添付します。
*信金中央金庫(略称:信金中金)は、全国の信用金庫を会員とする協同組織形態の金融機関です。
PF全体会資料

PF全体会資料(1.2MB)

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