日本文化の根底にある四季の存在が怪しくなると、季節感に彩られた食、ファッション、文学、アートなどの芸術という文化もなくなり、それに伴った生活の潤いや楽しみもなくなってしまいます。そして、そこに発生している市場にも変化が生じ、経済活動にも大きな影響を及ぼします。四季があることは、そのことによって季節折々での需要や市場が発生し、経済活動の源泉になっているという側面も忘れてはなりません。
 
さらに気候変動によって農業、水産業という一次産業も影響を受け、食糧問題が増大し、原材料コストが上がり、企業活動は多大な影響を受けています。
 
もちろん、気候変動がもたらす、日本中、世界中で激甚化、多発する自然災害は、私たちの暮らしの安全安心を根底から崩壊させかねない事例を生み出して始めています。
 
このように気候変動はすべての人に影響のある喫緊の課題であるはずですが、私たち経営者はどうしても手元足下の問題の対応に右往左往し、それに忙殺されてしまい、気候変動のことは後回しにしてしまうというのが実態なのだと思います。
 
年の初めこそ、忙しい日常からちょっと離れて静かに行く年を振り返り、来る年へ思いを馳せる好機であります。来年のアジェンダに気候変動を加えて、自社でできるアクションを実践すること、そんな一年の計ができたらいいですね。

よいお年をお迎えください。