省エネ診断書より

―省エネ診断を受けてみていかがでしたか。
和田  店舗の照明を翌年(2017年)替えました。これは持続化補助金を使って行いました(※LED化については 中小企業庁補助金「小規模事業者開拓支援事業」に補助金申請、2017年度 実施済み) 設備投資のみならず、店舗の照明をLEDにして省エネに繋げただけでなく、LED化で店内が明るくなり商品の見栄えも良くなったため、売り上げが30%増えて経営合理化に繋がりました。
 
和田 その後、2018年には空調を交換。これは補助金ではなく自費で行いました。かつ、同年に神奈川県の業務改善助成金を活用しオープンケースも交換。野菜のオープンケースを交換しました。

エネ経会議さんにはこれら一連の取組の中で省エネの診断をしていただき、その結果を空調の交換やLED化に活かしました。ですから野菜のオープンスペースについても間接的にサポートいただけたと感謝しています。
―エネ経会議と和田ストア様とは2016年からのご縁の中で徐々に設備交換が行われてきたのですね。
 
和田  そうですね。単年度でのご縁ではなかったからこそ、必要な時や困ったときに相談できたことが良かったと思います。最初は省エネについてだけ相談したのですが、それがきっかけでLED化や空調の刷新に繋がり、今の店舗継続に繋がっています。
 
また、距離的にエネ経会議(小田原)と私の店(秦野)が近かったことも良かったと思います。距離的にも近かったのでエネ経会議の皆様が店舗まで来てくださり、現場をお見せしながら相談できましたので。ですが何より、なんでも相談できたことが大きいです。これが無かったら今の形での店舗継続はできなかったと思います。
 

冷凍冷蔵設備時の補助金申請書より※申請した補助金で購入した冷凍機の室外機設置のために、旧い室外機を撤去した

―相談を受けたなんでも相談所側としての取組についてお教えください。
鈴木  昨年度、和田様が国・経産省資源エネルギー庁の省エネ補助金を活用して冷凍倉庫(冷凍冷蔵設備)の納入を行った際も二人三脚で取り組みました。小規模事業者持続化補助金と比べると、省エネ補助金は事務作業が多く、和田様が通常の業務の中でその業務を行うには負担が多い状況でした。この事務作業とは、申請時の作業のみならず申請後も作業が多くあります。例えば中間報告、実績報告、成果報告などです。さらに、専用のポータルサイト上で補助金事務局が指定する書式やファイリングに従って行う必要があります。ここについても私どもがサポートしています。
 
和田  省エネ補助金の書類作業は私1人では無理でした。省エネ補助金の獲得もさることながら、書類作成にも専門的な知識が必要でしたため、エネ経会議さんが細かいサポートをしてくださったおかげで獲得でき、作業が出来ました。
 
―なんでも相談所とのご縁で他にご自身としても変わったことはございますか。
 
和田  2016年当時は、調べるにしてもインターネットで調べる程度でしたが、エネ経会議の皆様との二人三脚の中で自分自身の「調べる」力も上がったと思います。今ではインターネットはもちろんですが、YouTubeなど他の媒体も自ら調べて知識を集めています。その上で分からないことや知りたいことについてはエネ経会議に問い合わせするようになりました。
 
鈴木  私どもとしても和田様からなんでも問い合わせいただけることがありがたいです。頼りにしていただいて、何回かお手伝いしながら、それ毎に和田様が成果に繋げてくださっています。今回の省エネ補助金につきましても、私どもとしても申請サポートとして関わらせていただくのは初めてでしたが、今までのお付き合いで和田様の店舗の状況も把握しておりますし、何より和田様とも理解がありますので、二人三脚で伴走できました。一緒に取り組むことで互いに良い結果に繋がったと感じています。

実際に13万円/年の省エネに繋がっている

鈴木  そもそも、省エネ補助金は省エネ法(1979年「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」)に基づいたもので、補助金そのものは30年ほど続いているのですが、当初は大きな企業や大規模な建物を対象にしたものでした。それが時代の趨勢の中で中小規模の企業や和田様のような個人事業主も対象にするに至りましたが、内容自体は当初のまま大規模対象でしたため、中小企業や個人事業主からしたら負担が大きいものにもなってしまった感があります。大規模な企業であればエネルギー管理の専門部署がありますので、そこが対応すればよい話ですが、中小や個人事業主はそうはいきませんし、普段の業務の合間で出来るような作業でもありません。申請の方法からして大変なご負担があったかと思います。
 
和田  そうですね。ですから、わからないことは全て鈴木さんに都度聞いて取り組みましたね。申請が通った後も追加で提出する書類や、事業内容の変更届、事務局からの電話など何かと大変でしたが、その都度相談させていただきました。鈴木さんがいないとできなかったと思います。本当に一人ではできませんでした。
 
なんでも相談所  「なんでもすぐに聞ける(相談できる)」という関係の構築こそ私たちが特長としているところです。今回は鈴木さんというコンサルに和田様がすぐ聞ける環境が、省エネ補助金獲得という成果を生んだと思います。
 

相談所の提案と、和田ストアの実施内容

なんでも相談所  先ほど鈴木さんがおっしゃったように、中小企業にはエネルギー専門のスタッフがいません。専門部署がある大企業はその部署に問い合わせれば解決しますが、中小はそもそもどこに相談すればいいのか、また外に相談したらいくらくらいお金がかかるのか…など不安を抱えておられると思います。

相談所の提案と、和田ストアの実施内容

だからこそ私たちは困った時に相談できる組織として「なんでも相談所」を創設しましたし、そこを和田様が見つけてくれて相談してくださったのです。さらに、和田様は私どもの診断結果を受けてその後ご自身でも店舗改善に取り組んでおります。これは診断させていただいた我々としては本当に嬉しいです。
―今後、エネ経会議なんでも相談所に期待することをお教えください。
 
和田  店舗を運営している身としては、今ある設備の刷新のみならず、修理して使える場合のために、信頼できる事業者の紹介もしていただけるとありがたいと思います。
 
なんでも相談所  私どもは機材の業者のためではなく、和田様始め相談をくださるお客様のためにある組織ですので、いただきましたご要望を今後の課題として対応していきたく思います。
 
和田  ありがとうございます。2016年に初めてエネ経会議に相談した時、その診断のご対応が非常によかったんです。ですから、エネ経会議は信頼できる組織であることを私は理解しています。エネ経会議ととっかかりが無い事業主や企業さんは始めは不安がるかもしれませんが、横の繋がりなどで皆様の良心的な取組を知ってもらいたいと思っています。
鈴木  ありがとうございます。私たちは小さなことでもまず問い合わせをいただけるとありがたいです。
また和田様には、診断のみならず業務改善まで一緒に取り組ませていただけることに感謝しております。和田様との取組は、私たち相談所しいてはエネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議がスタートした時から掲げている理念そのものでもあるのです。理念のひとつに「経済人としてエネルギーの問題を正面から捉え、エネルギーを賢く使う」と掲げていますし、「地域でのエネルギーへの取り組みを、最初は小さくともいいから、同時多発的に実現させること。たくさんの小さな循環を起こし、そのネットワークを創っていくこト」を目指しています。いわば「実践のネットワーク」づくりです。それが私たちの役割だと任じています。これからもよろしくお願いいたします。
 
【エネルギーなんでも相談所 省・創エネ相談窓口はこちら】
https://enekei.jp/eneoverview/eneadvise/