片野俊雄氏 講演風景

セミナーは片野俊雄・エネ経テクニカルアドバイザーによる「小田原箱根商工会議所が提供する支援概論」からスタート。片野氏は令和4年度・省エネルギー地域プラットフォーム構築事業概要の説明や同事業の補助事業者「省エネお助け隊」の説明のほか、小田原箱根商工会議所省エネお助け隊の特長の報告や令和4年度・松戸市事業用省エネルギー設備等促進事業費について説明が行われた。
 

省エネお助け隊の概要図

片野氏は続けて、省エネ診断の継続性のメリットとして、継続的な診断が次の計画策定並びに次の補助金申請の一手となることを挙げた。そして2050年カーボンニュートラルを目指すべく、今後いろいろの補助金が出てくると述べ、「今は省エネ、再エネ、創エネを補助金を使って取り組める時期。とはいえ、経済産業省など国の補助金の申請は作業が細かくて大変に感じられることもあるかと思いますので、そういう時こそ我々は皆さまのお手伝いをいたします」と語った。

岡部信也氏 講演風景

続けて岡部信也・エネ経会議テクニカルアドバイザーが「有利な経営改善にも有効な、省エネルギー診断の事例紹介~我が国のエネルギー需給の安定化と地球温暖化防止を求めて~」と題し、中小企業の省エネ効果を紹介した。千葉県地球温暖化防止活動推進員でもある同氏は松戸市など県内の事例を紹介し、「エネルギーは『見えない』から無視されがちだが、省エネは重要だ。エネルギーは間違いなく消費するものだからこそ、意識をもって運用をしていくことが大切。そのために必要なアドバイスを我々はしていきたい。SDGsの実現にもなるので、ぜひ皆様と一緒に取り組みたい」と想いを語った。

宮腰克広氏 講演風景

最後に千葉県環境生活部温暖化対策推進課・企画調整班の副主幹である宮腰克広氏が登壇し「千葉県の地球温暖化対策に係る取組について」と題して講演した。

講演では県の今年度の取り組みを事業者向け・家庭向けそれぞれを報告するとともに、「県では、気候変動への危機意識を県民と共有し、『オール千葉』で脱炭素社会の実現を目指すため、令和3年2月定例県議会において、『2050年二酸化炭素排出実質ゼロ宣言』を行いました」と語り、地球温暖化対策の推進に向けた今年度の取組として温暖化対策推進課を新設していることや、庁内横断的に取り組むため「千葉県カーボンニュートラル推進本部」を設置したことを報告した。

さらに、中小企業への補助制度(商工労働部)としてちば事業再構築チャレンジ補助金(経済政策課)や生産性向上のための設備投資補助金(産業振興課)を紹介。家庭向けとして住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金に触れ、「県では、家庭における地球温暖化対策の推進に加え、電力の強靭化を図るため、市町村が行う住宅用設備等脱炭素化促進事業に対し、補助金を交付します」と語った。

そして「地球温暖化対策のため、省エネルギー等への取組に御協力くださいますようお願いいたします」と参加者に想いを伝え、講演は終了した。