【北本市が実施しようとしていること】
環境省等の事業を通じて、北本市の地域循環共生圏形成・仕組み構築に携わることになりましたのでご紹介します。
 
地域循環共生圏とは、各地域が美しい自然景観等の地域資源を最大限活用しながら、自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す考え方です。
 
環境省ではこの考え方に基づき、「地域循環共生圏」の創造による持続可能な地域づくりを通じて、環境で地方を元気にするとともに、持続可能な循環共生型の社会を構築していくことを目指しています。
 
北本市は「地域循環」「脱炭素」といった方向性はまちづくりの方向性と合致していることから、令和2年10月に環境省から脱炭素型地域づくり構築事業を受託した弊社が間に入って、地域循環共生圏を北本市で作っていこうという取り組みが始まりました。
 
一方で、市では令和元年よりシティプロモーションを行う部署を設置して施策を展開しています。移住・定住促進を目的として、特に20代から40代前半の若い世代において転入より転出が多い実態を踏まえ、特に次世代を担うこの世代が住み続けたいと思うまちづくりを目指したいとしています。
 
北本市の特性を踏まえ、シティプロモーションコンセプトとして「&green(豊かな緑に囲まれた、ゆったりとした街の中で、あなたらしい暮らしを)」を掲げ、共通コンセプトで様々な事業を、北本市観光協会及びまちづくり会社暮らしの編集室と連携して実施しています。全て「地域循環」ということで横串をさせる事業です。
 
その中の事業として、「脱炭素社会」「SDGs」等をキーワードに「Eサイクル」「シェアサイクル」「緑に関する基金創設」等を進めようとしています。
 
【Eサイクル】
以上のような取り組みの中で、太陽光発電の電源利用が可能な電動バイク「Eサイクル」の導入をはじめました。

①Eサイクルを導入し、北本市や暮らしの編集室が主催する仮設のマーケット・マルシェイべントで活用しています。 起業・創業を考える北本の事業者の新しい起業ツールとしての活用を検証しているところです。

 
②民間事業者の活用として、地元宅配・運輸事業者へのヒアリングを行ったところ、地元の高齢者向けの食事の宅配事業者から実証実験に参加したいとの意向を得ました。実証実験を実施し、導入の課題とその対策を講じた上で、新規に同社内で「電動バイク」導入の可能性があるということから、導入を行いました。これらを足がかりに事業者、個人への普及を進めます。
 
【運輸会社と共同した域内集中配送の実施】

そうした取り組みをすすめる中で、議論を重ねてきた大手運輸会社より、北本団地内におけるすべての荷物の配送を一括で管理しEサイクルを活用することで、域内の脱炭素化を図っていこうという提案がなされました。現在その提案に従って、北本市の中でどんな取り組みができるかを整理しているところです。
 
団地の域内配送は各社が入り込んでそれぞれ別個に多量のCO2を排出してしまっています。この仕組ができれば、域内配送に関して地元雇用が生まれつつ、地域全体のCO2の削減に寄与するという、そういう仕組が生まれることになります。この北本市の取組を土台に、どんどん拡大していけたらと考えています。
 
【今後の展開に向けて】
北本市は環境省と連携し、ゼロ・カーボンシティとして脱炭素を宣言した上で、環境省との綿密な連携のもと、各種事業を着手していこうとしています。

まずはその域内配送の仕組みの構築を土台として、それぞれ団地在住の市民一軒一軒が所有していた冷蔵庫の一部集約化を図っていけたら面白いと考えています。いわば地域冷蔵庫の共有化です。我々はなぜ個別に冷蔵庫を自分のうちの中に所有していたのでしょうか。共有冷蔵庫があれば、必要なときに必要な分だけ持ってくればいいわけです。そうしてコミュニティは濃密になり、会話と笑顔も増幅します。幸せのお裾分けもできるでしょう。

域内配送の仕組みを作っていくとともに、域内コミュニティの切り札として、各戸が無事に安全に暮らしているかをお互いに知るという観点からも、地域共有冷蔵庫のあり方を模索してみようと思います。

事業の進め方

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