このエネ経、「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」の理事として長年携わらせていただいているが、私が気がかりな「エネルギー」は「食料」である。人類が生きるために絶対に必要なエネルギーは、「食料」であることを忘れてはいけないと考える。

 我が国日本では食料自給率40%以下であり、多くの食料を輸入に頼っている。そんな日本人は不思議なことに、食料を廃棄したり、食品残さを大量に廃棄している。さらに、小魚をエサとする食物連鎖の頂点であるマグロを好んで食べている。ブランド和牛もそのエサは輸入飼料である。その一方で、野菜が10円値上げされるだけで一喜一憂している。

 食料以外に目を向けても、やりたくない、しんどい、いやな仕事は外国に外注し、仕事が無いと嘆く者もいる。

 「これでいいのか日本!」と嘆いていても始まらない。当社では、持続可能な社会の実現を目指し、「自然との共生」をモットーに、様々な業務に取組んでいる。その一環でシカやイノシシ肉の活用を推進する事業にも力を入れている。シカやイノシシ肉は、農林業被害の面で注目されることが多いが、実はエサも国産の100%国産のお肉といえる。いただいた命を大切に、その肉をおいしく頂く肉質の研究や、被害対策と肉活用の連携等について、日々検討を進めている。