1.大きなビジョンとバックキャスト

どうも今の国のトップリーダーはこの国の「あるべき姿」、自分が実現したいと思う「なりたい姿」を語ることをなさらない。トップリーダーが語らずして誰が語るべきなのでしょうか? 当然、賛成反対はあるでしょうが、真剣な国民的な議論はそこから始まるのだと思います。
「現実的」という言葉に甘え、未だにフォアキャスト(過去からの積み上げ)に終始しているように思います。チャレンジングな、ある意味夢のある目標を掲げて欲しいと思います。現実は創っていくものだと思います。
「散歩のついでに富士山に登った人はいない」とは、私の敬愛する経営コンサルタントの言葉です。まずは登ろうと決めること、すると、その実現のためにやるべきこと(例えば、実行日、登頂ルート、装備、費用、トレーニングなど)が見えてきます。決心と覚悟が全てのスタートだということです。
 
2.エネルギー=電気ではない
最終的に使用されるエネルギーの形態のうち、電気は半分、残りは熱と動力です。
しかし、議論は電源構成のことに終始しています。きっと「化石燃料を使わないと電気が足りなくなるので、原発を動かしましょう」と言いたいのでしょう。
エネルギー基本計画と称するなら真面目に熱のことを考えるべきです。最近は水素に焦点を当てていますが、水素も発電のためです。熱に注目すれば、まだまだ使われていないエネルギー源(それも国内の)があることに気がつきます。太陽熱、井水も含む地熱、木質バイオのボイラー(発電ではなく)、そして建物や機械の断熱など、単体では小規模かも知れませんが小さいことを組み合わせればいいのです。技術的に難しいことはありません。公的な支援があれば進みます。
 
  本当に技術的に自然環境的に持続可能なエネルギーとは? 地域の暮らしの血流である地域経済を支える持続可能なエネルギーシステムとは? エネ経会議ではこれからも考え、発信していきたいと思います。皆さんのご意見やお智惠が頼りです。