身近で小さなゲームチェンジ

 

 最近、私の地元小田原では、まちのあちこちに新しい飲食店が、それも小ぶりながらキラッと光る店が増えていると感じます。決して安い店ではないのですが、なかなか予約が取れない店もあります。その中で自ら店に立ってやっていらっしゃるオーナーの方々の店が繁盛しているのです。 
 彼らとお話しすることはとても勉強になります。地元出身でない方もいます。お客様の数や仕入れの便利さ、働き手の確保のしやすさなどを考えれば、東京や横浜のほうがいいのではと思いつつ、「なぜ、小田原で開業したのですか?」とお訊きします。「小田原を選んできました。小田原は食材が豊富です。東京からも近いです。暖かく迎え入れてくれる感じがします。」と答える方が多いです。 「確かに東京では食材は何でも揃います。便利なことですが、同時にそれは星の数ほどある他店(=競合店)との違いを出しにくいことにもなります。小田原は魚、野菜、果物、肉、卵など地元産の豊かな食材を使って、特徴のある料理が提供できます。いい料理を出せば、地元だけでなく、それこそ潜在的なお客様の多い東京からも食べてきてくれる時間距離にあります。地元のお客様だけでなく、切磋琢磨できる仕事仲間、同業者とも顔の見える関係がつくれます。そじて、何より家賃等のコストがリーゾナブルです。」 これらのオーナーたちが言っていることは、特徴を出す、他店との違いを際立たせることに一所懸命努力をし、その場所として小田原が適しているということかと。まさに地域の宝物を丁寧に真面目に、探し、掘り起し、活かすということが、一見手間暇がかかるようですが、価値を生む=お客様から支持される時代になってきたということかと。
 そんなお話を聴きながら考えました。自社・自店、あるいは地域の強みとは何だろう?と。確かに一昔前は東京に代表される大都市が、そして、資本力や規模の大きな会社が有利な世の中だったかも知れません。しかし、少子化、高齢化を伴いながらどんどん人口が減り、モノが溢れ、大量生産・大量消費のビジネスモデルが陳腐化し、直近の酷暑や豪雨などから地球全体の気候変動が体感的に認識され、海洋プラスチックのような新たな環境汚染などが判明し…というように、私たちの商いにも大きな影響を与える社会環境、自然環境が激変する中、何が強みになりうるかも変わってきているように感じます。
 大きいことや単に便利で効率がいいことが必ずしも絶対的に有利ではなく、小さくとも、いや、小さいからこそ「ならでは」と言える特徴があることが強みを発揮する時代だと思います。SDGsもその証左だと思いますが、確実に世の中のゲームチェンジ、ルールチェンジは起こっていると実感します。 時代は、私たち中小企業のありようを問うているように感じます。自社・自店の「ならでは」とは何か? まさにSDGsを自社、自店の経営にどう活かすかのチャンスなのだと思います。その観点からもSDGsの7番に挙げられている「エネルギー」もよりいっそう重要になっていると感じるこの頃です。

 


 

◆ 鈴木代表理事 行動予定

1月16日(水)  9時〜  エネ経事務局会議(鈴廣)
1月26日(木)  10時〜  子育てママ15組本社視察&懇話会(鈴廣)
1月30日(水)  9時〜  エネ経事務局会議(鈴廣)
2月14日(水)  12時〜  エネ経事務局会議(鈴廣)
   14時〜  エネ経会議理事会
2月15日(金)  13時〜  関東学院大学様 視察&講演&懇親会(鈴廣)
2月18日(月)  18時30分〜  YEGがリード出来る地元における経済循環とは(和歌山商工会議所)
2月22日(金)    高石商工会議所
2月23日(土)  10時〜  神奈川県環境活動実践講座視察(鈴廣)
3月24日(日)  14時〜  秩父再生可能エネルギー推進講演会(秩父宮記念市民会館)
3月30日(土)    パルシステムゆめコープ視察&体験教室(鈴廣)
4月18日(木)  18時〜  町田相模原経済同友会講演会(ラポール千寿閣)
日時未定    番來舎での講演
 NORA千葉様関連 シンポジウム