先日、私の地元の神奈川県松田町寄(やどりき)というところで藻谷浩介さんをお呼びして講演会を開催しました。寄という珍しい名前の集落は、昭和30年に合併して松田町寄地区になるまでは村でした。平野部から車で周辺に*「何もない(失礼!)」山道をくねくねと上がっていくこと15分、突然、集落が現れます。標高約300Mに約760戸2,300人が住み、小学校も中学校もあります。後背の森林は神奈川県が「かながわ水源の森林(もり)」と名付けて保護管理しているほどで、川の水が豊かできれい。上高地を彷彿とさせるような流れです。
 藻谷さんの見立てでは、この場所は本来とても豊かな場所だったはず。寄生木(やどりぎ)という植物があるが、この植物は背の高い木の枝に生え、そのおかげで太陽を浴び、自ら光合成をして生きていくと特徴があるそうです。この地名はその寄生木から採ったのではないか、この場所は豊かな水に恵まれて、まさに寄生木のように山の上でお日様の光をたくさん浴びてと。 藻谷さんのお話の中で印象深かったのは、ダメなまちの人が発する決まり文句というのがあり、それは*「何もない」と「当たり前」のふたつ。地元の人には地域の宝ものは見えないということでしょう。(ちなみに「当たり前」の反対語をご存知ですか? 答えは「有難い」です。)
 さて、その寄地区ですが、現在では主たる産業もなく、基本のインフラは松田町に依存し、ということで経済的にも松田町の負担が大きいとのことです。寄地区の豊かな地域資源を活かした自然エネルギーで、もともとのこの地区の持っている潜在力を活かしてまちの再生をしたい。そんなお話を松田町の本山町長とさせていただく中で、エネ経会議もお手伝いしましょうということになり、まずは住民の皆さんに考えていただく機会をということで、今回の藻谷さんの講演会につながったという次第です。
 わが国には本来豊かな地域資源がありながら、安直に外から(域外、あるいは海外)のものに依存して、手元足元の大切なものを見失っている例がたくさんありそうです。そのひとつがエネルギーです。電気だけでない熱も含めたエネルギーを、地域でできるだけ賄うことは、まさに地方創生の特効薬になるはずです。
 「エネルギーでまちの再生を!」 エネ経会議がお手伝いします。
 
 
代表行動予定
 
◆ 4/15(火) 協同集会実行委員会(市民会館)
◆ 4/19(火) 法政大学 白井教授取材(鈴廣)
◆ 4/24(日) ワーカーズコープ協同集会(市民会館)
◆ 5/6(金)  JST関係者懇談(鈴廣)
◆ 5/14(土) 板橋区講演会(ハイライフプラザいたばし)