高野山で考えたこと
先日、私が会頭を務める小田原箱根商工会議所と、友好団体である小田原市観光協会の役員有志計10名で一泊で高野山へ行ってきました。目的はふたつでした。ひとつは、環境省が提唱する「つなげよう、支えよう 森里川海」という運動の第二回推進志民全国大会が高野山で開催されるということで、その様子を見学することでした。スケジュールの関係で大会の前半しか参加できませんでしたが、普段、商売人があまり考えないテーマについての数々のお話はとても興味深いものでした。「つながり」ということについて考えさせられるものでした。この内容については環境省のWEBサイトをご覧ください。
もうひとつは、わがふるさと小田原の北條五代の足跡を辿ることでした。先月のNHKTVの大河ドラマ「真田丸」では、五代100年に亘り小田原から関東一円を治めた小田原北條(鎌倉の北條とは異なりますので、要注意!)が列強の戦国大名からなる総勢22万の軍勢を率いた豊臣秀吉に滅ぼされました。北條最後の五代氏直は秀吉により命は助けられ、高野山の高室院というお寺に蟄居を命じられます。(その父、四代氏政は切腹、首は京都に晒されました)。その北條五代の墓所が高野山にあり、お掃除とお参りしてきました。高室院は宿坊ともなっているので私たちもそこに泊まりました。その前の通りには小田原という標識も出ています。ちなみに氏直は高野山で暮らしたのは一年ほどで30歳の若さで病死します。その養子が秀吉から河内狭山(今の大阪狭山市)の領地をいただき、明治の廃藩置県までそこを治めていたそうです。北條家は続いていたのです。
昨年開闢千二百年を迎えた高野山ですが、歴史の荒波の中、数々の苦難を経た今も未だに日本の信仰の中心として、その地位は揺るぎません。中国から戻った弘法大師 空海が、当時の嵯峨天皇から許しを得て、この地を真言密教の僧の修行の場とした開いたわけですが、もともとの地主神である丹生都比売神社を大切にし、今でも高野山のお寺が順番にその神社のお世話をしていることはあまり知られていないかも知れません。一般には神仏習合と理解されていますが、信仰の形は異なれど、もともとそこにいらした神様に敬意を払って尊重する、そんな姿勢が見てとれます。
また、空海が未だに生きて御座しているとされる奥ノ院へ向かう2kmの途中には大名や著名人の墓石や供養塔が20万基ほど並んでいます。(その一角に北條家の墓所もあるのですが)。さらに織田信長や明智光秀の墓もありました。生前は敵味方で戦っていた者共に対しても死後は同じ場所でその霊を慰める。対象的に欧米や中国の歴史を観れば、権力争いの果てには、敵方の血縁を根絶やしにして、その文化も徹底的に破壊尽くしてしまいます。そうではないことに高野山の、日本人の懐の広さを感じるのです。自分とは異質なものも受け入れて共存を図る。しかし、本質はぶれることがない。それが高野山が幾多の時代の変遷や苦境を乗り越えて、長きにわたってその確固たる地位を保ち続けてきた秘訣なのでしょう。その裏側には「全てはつながっている」という日本人の自然観、宇宙観があると観るのは飛躍し過ぎでしょうか? 高野山でエネルギーのことを考えていたら、そんな思いがふと浮かんできました。
代表行動予定
◆ 7/16(土)11:00〜 ゆめコープ様視察(鈴廣)
◆ 7/17(日)13:35〜 星槎大学教員免許状更新講習
◆ 7/22(金) 9:00〜 JST関係インタビュー・撮影(鈴廣)
◆ 7/27(水)14:00〜 神奈川県県政センター 視察・講演(鈴廣)
◆ 7/28(木)11:00〜 チルドリン親子でエネルギーツアー(鈴廣)
◆ 8/21(日)11:00〜 チルドリンママ祭り(ACT大阪)
◆ 8/31(水)14:00〜 桐生商工会議所 講演会(桐生商工会議所)