本当の理由

 リオ・オリンピックの明るいニュースに湧きかえっています。その喧騒に紛わせるかのように、原発の再稼働が進んでいます。

 原発をなくさない(なくせない)理由は、大手電力会社とその周辺の大手企業と、それらに膨大な資金を貸し込んでいる政府系も含めた大手金融機関の財務的な経営問題に尽きるというのが私の見解です。決して電力不足でもなく、貿易収支の問題でもなく、地球温暖化問題でもなく、国際安全保障の問題でもなく、ましてや産業空洞化の問題でもありません。

 原発を動かすことで、まずは国民が結果的に負担することになる全てのコストの一部しか算入していない計算式での計算上の電力会社の収益は増え、当面の決算は改善します。だから当面の経営を担当する経営陣、つまり顔の見えない多数の株主の利益を最優先せざるをえない雇われ社長たちはそうせざるを得ないのでしょう。

 次に、原発を廃止すると決めると、電力会社の資産表の資産の部に載っている原発という資産がゼロに、かつ、使用済み核燃料という資産(再利用するという架空のストーリーではゴミに価値があるということになっています!)もゼロになり、電力会社のバランスシートがひっくり反るという事態を引き起こします。金融機関としては融資先が債務超過になってしまうことは何としても避けたいので、「それ(原発を廃棄すること)だけはやめてくれ!ということになります。

 政治家しかりです。原発に賛成と言っても反対と言っても、いずれも票が減るでしょう。選挙区の有権者には推進派と反対派の両方がいるからです。ですから、極力この問題には自分からは触ないようにします。しかし、何も発言しないということはこれまでの流れに掉さすことになります。そして、何も変わりません。

 それぞれ関係者が一所懸命やってきて手に入れた役職のそれぞれの今いる立場で判断し、行動するからです。(いやむしろ、自ら判断も行動もしないのかも。その結果は「問題の先送り」です。)

 そういう現実の中では、私たちは単なる批判的な発言を繰り返すだけでは無力です。ですから、私たちに求められていることは具体の行動なのだと思います。小さくともいいから現実をつくっていくための行動です。小さいというのは、決してネガティブな意味ではなく、むしろ小さいからこそできることがあるという意味で前向きなことです。

 地域の暮らしの下支えをする地域の中小企業の経営者として、まず自社という現場で、そして、顔の見える仲間のいる地域という現場で、自分ができることをやる。まさに草の根運動です。そしての仲間を増やすことでいつしか大きなうねりになり、この国を変える可能性を信じて。

 そのための一歩として、まずは、御社の省エネをやってみませんか?「エネルギー何でも相談所」は夏休み返上でスタンバイしています!

 

今月の推薦図書

深夜早朝にわたるリオ・オリンピックの応援で読書の時間が取れないため、勝手ながら、今月はお休みさせていただきます。m(__)m

 

代表行動予定

 

◆ 8/21(日)11:00〜 チルドリンママ祭り(ACT大阪)
 
◆ 8/31(水)14:00〜 桐生商工会議所 講演会(桐生商工会議所)
 
◆    9/2(金)〜9/4(日) 沖永良部島シンポジウム(沖永良部島)
 
◆ 9/11(日)18:30〜 3+1”イベント(LOFT9)
 
◆ 9/16(金)14:00〜 金沢市民環境プロジェクト 講演(ITビジネスプラザ武蔵交流室)
 
◆ 9/19(月)13:00〜 茅ヶ崎自然エネルギーネットワーク視察会(鈴廣)
 
◆ 9/29(木)10:00〜 大和革新懇視察(鈴廣)